Yue (廣東話) はCmn (普通話) と同樣にLtc (中古漢語) から發展した.
その過程で音韻に大きな變化が生じた.

有聲破裂音は{平, 上}聲で有氣音, {去, 入}聲で無氣音に合流し, 有聲性の對立は失はれた.
代はりに4個の聲調のそれぞれが失はれた有聲性に對應し高低に分かれた
(中入聲を立てることが有るが, 短母音における高入聲なので不要である).

Yale romanization of Cantoneseは低聲調を末尾の -h で示すが, sumi式では頭子音に組み込む.
すなはち一般的に有聲子音に使はれる字が低聲調を示す.

舌音を取り出して見てみる.

上で述べた樣に有聲 阻碍音は低 平上聲で有氣音, 低 去入聲で無氣音に變じたが, 少數の例外も有る.
そこで例外的な 低 平上聲 無氣音を-h-, 低 去入聲 無氣音を-x-が示す.

また本質的に有聲である鼻音, 接近音, 母音 (零子音) の高聲調を q- が示す. (これはqを [ʔ] に見立てた表記である).

母音は次の樣である.

末子音は∅, g, n, m, j, wである.

-ơn を -on, (q)ơ- を (q)jo-, -ej を -i, -wăj を-wi と書く.

4個の聲調を末尾で示す.

ASCIIのみを使へる環境では次の樣に置換する.

-{q, s}は{上, 去}聲が-[ʔ, s]に由來する説に基づく.
平聲は無標だが, 入力方式で確定させたいときは -x として良い.

(この例は上で述べた規則以外に歴史的な情報, 例へば失はれた g- や, s- と sj- の區別も附加してある.
氣が向けばその補足も書く.)

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